3Dプリンター入門 東京を造る

この記事はoutré Advent Calendar 20259日目の記事です。
遅れて大変申し訳ございません。

概要:
3Dプリンター(Bambu Lab P2S)を手に入れたので東京の立体地図を作る。

3Dプリンター入門
へだるさんやendenさんから3Dプリンターの物欲を刺激されたので、創作としては絵や漫画を描いていて必ずしも物理世界での工作力があるわけではない私が、3Dプリンターを買うことに相成った。まず3Dプリンター界について大雑把に述べる。3Dプリンターとは、主に植物性樹脂であるポリ乳酸を熱した金属製ノズルから連続的に押し出して、ノズルが動くことにより、下から積層して物を作っていくという機械で、ポリ乳酸以外にもPET樹脂、ABS樹脂が用いられることもある。この業界は、特許が切れた関係で2010年代から様々な企業が参入したらしい。キーボード界のCherryMXに似ている。Bambu A1 miniという機種が今のところ信頼できる情報源によりコストパフォーマンスが最強とされている。値段とできることは、大抵y=√xみたいな関数になるが、a1 miniはその最初の急な立ち上がりに相当する。上位機種のA1は造形範囲が広くなる。その上のP1Sはエンクロージャー(覆い)がついてABS樹脂など急冷すると反る樹脂を刷ることができる。P2SはP1Sの改良機種で、P1Sと違ってPLA印刷中にドア開けっぱなしにしなくていい、ノズル交換が容易といった違いがある。
Bambu labというのは中国深圳の会社で、ドローンのDJIから2020年に技術者が独立して作った会社らしい。急成長を遂げており、DJIは人材獲得競争でBambu labを仮想敵として競合の3DP企業に出資したと年末騒動になっていた[1]。DJIからスピンアウト起業した企業には他にANKERがあり、中国珠江デルタ地域の製造業の強さに打ちのめされる。情勢が落ち着いたらまた華強北電子城に行きたい。

[1]
日本語訳:https://x.com/yutr0n/status/1989939453226623286?s=46&t=rWvY73qZa5Ie23yU0UA6WA
weixin(削除済み):https://mp.weixin.qq.com/s/qA2zCjLEJ6jCkoxsEP7COg

今回はこのMap2Model[3]というウェブサイトを用いて皇居周辺の地図を印刷する。地図から3DP用の立体モデルを出力するサイトでショート動画[2]のリコメンドで知った。おそらくOpenStreetMapからデータをとってきており標高差は反映されず香港や神戸などを出力すると不自然になる。サイトにアクセスし領域を選択してSTLファイルをダウンロードする。

[2]ショート動画[https://www.tiktok.com/@edutechexpert.ua/video/7556536137267809592?_r=1&_t=ZS-912cFtT791k]
[3]Map2Model https://map2model.com/

模型であり微細な表現が求められるので、P2Sのノズルを標準の焼き入れ0.4 mm径から別売のステンレス0.2 mm径に交換する。
フィラメントはELEGOO白、ELEGOO灰色、OVERTUREオリーブグリーンを用いる。いずれも2000円前後ですがセールで1500円程度で購入。水路があるので青色が欲しかったがきりがないので進める。いろいろ吟味した結果、灰色を道路に割り当てるより水路に割り当てた方が見栄えがしそうだったので水路に。オリーブグリーンは緑地に使う。

印刷を開始。お濠が美しい。

しばらくするとお濠が白のフィラメントで覆われた、フィラメント切り替えミス?と思ったが首都高がお濠の上を通っているためだと気づいた。都市の解剖学的構造を印刷を眺めながら楽しむ、贅沢だ。P2Sは上がガラス板なのでAMS2を動かすと上からじっくり眺めたり写真が撮れる。

緑地が出てきた、なんて細かいんだ。

建物が生えてきた。最近知った話として、東京駅の正面は皇居に対して微妙に正面を向いていないらしい。

完成。本体にもともと入っているモデルのカメさんを怪獣役に出演させた。こちらのモデルはプラスチックのばね構造で足が反可動になっておりすごい。

「カメ、東京にあらわる」